NVIDIAは、自社が開発するオープンモデル「Nemotron」シリーズにおいて、モデルのウェイトだけでなくデータセットや学習レシピもオープンな形で公開しています。同社は2026年3月のGTCにおいて、Mistral AIやPerplexityなどが参加する「Nemotron Coalition」を発足させ、フロンティアモデルの共同開発を行う枠組みを構築しました。
この戦略の背景には、GPUなどのインフラ需要の拡大があります。NVIDIAの売上は現在、一部の巨大クラウド事業者への販売が中心ですが、同社は企業が自社でGPUサーバ群を持つ「AI Factory」構想を推進しています。オープンモデルの性能が向上し、利用者の裾野が広がることは、最終的に企業によるオンプレミス環境の構築やGPUの購入につながるという考えです。
一方で、Alibaba CloudもQwenシリーズのモデル群を無料公開することで、自社クラウドのエコシステムへの導入を狙っています。また、中国勢が米国の輸出規制に対抗してオープン化を推進する動きや、米国政府がオープンウェイトモデルを支援する方針を示すなど、オープンモデルのあり方は企業戦略のみならず、国家間の競争や地政学的な文脈とも深く結びついています。
NVIDIAが公開した「NVIDIA-Nemotron-3.5-Lightning-30B-A3B-NVFP4」は、20兆トークン以上のデータで学習されたモデルであり、英語のほか日本語を含む多言語をサポートしています。このモデルは、NVIDIAのGPUに最適化されており、高速な推論を実現するための各種技術が組み込まれています。
出典:
- 大金かけて作ったAIを無料公開できるワケ ローカルLLMブームを支えるベンダーと国家の思惑(ITmedia AI+、2026-09-10)
- Hugging Face