OpenAIは2026年9月8日、数学のミレニアム懸賞問題の一つである「ナビエ・ストークス方程式」に関する難問の解決策を発見したと発表しました。同社の発表によると、GPT-6 Astraよりも高性能な内部モデルを用いたマルチAIエージェントシステムを使用し、滑らかな初期条件から出発した解が有限時間内に特異点を生じさせるという証明を得たとされています。この証明は、数学的記述の形式化言語であるLeanを用いた検証も完了しているとのことです。
今回の証明プロセスでは、AIエージェントが270万件のメッセージを送信し、約1300億個のトークンを出力しました。OpenAIの研究者であるノーム・ブラウン氏は、計算コストが数百万ドルに達したことに触れつつ、計算リソースをスケールアップすることで、将来的には誰もが高度な数学的問題を解決できる環境が整うとの見解を示しています。
一方で、OpenAIが発表に先立ち、Anthropicのレベント・アルポゲ氏やニューヨーク大学のトリスタン・バックマスター氏が同様の難問解決に取り組んでいるという情報を得ていたことが明らかになり、研究成果の流用を巡る疑念が生じています。バックマスター氏は、両氏がCodexを用いて研究を進めていた際、OpenAIがその情報を得た後にプロンプトを送信した経緯があると述べています。
これに対しOpenAIは、研究員もエージェントも両氏の成果を直接参照しておらず、特定のユーザーデータにアクセスしたこともないと否定しました。ただし、製品の使用に由来する匿名データがモデルの改善に寄与した可能性を完全に排除することはできないとも述べています。
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